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※掲載内容は納入当時のものです。
北海道と本州を結ぶ「青函トンネル」。
トンネルとして世界一の長さを誇る全長は
53.85km、最深部は海面下240mになります。
長い歳月と莫大な事業費が投入された歴史的大事業は、
世界的に注目されるいくつもの新技術が駆使され、
多くの関係者の努力で難工事なども克服し、
1988年に開通しました。
当社と青函トンネルとの出会いは、昭和63年の開業からさかのぼること9年前の昭和54年7月。世紀のトンネルにふさわしい防災システムを構築するために、鉄道公団が、この方面の学識経験者や、消防庁、建設省、国鉄などの有識者で構成した「青函トンネル火災対策委員会」を設立し、当社も協力をしました。
委員会設立の翌年、熱気流の挙動解明のための実験において、当社は温度測定を担い、さらに昭和57年には国鉄・鉄道公団・能美防災の3社で共同開発をした「列車火災水噴霧装置」の消火性能の確認実験を当社メヌマ工場で実施。その後も大小6件の受託実験の実施などを背景に、当社の製品がトンネルの各所に採用されることとなりました。
トンネル走行中、火災が発生した場合、一刻も早くこれを発見し、乗客を避難させるために設けた最寄りの定点(防災拠点)に停車させることが重要です。そのため、青函トンネル内における、車両のくん焼火災に対し、当社が開発した「煙検知システム」が設置されました。このシステムからの情報は、函館の防災センターに送られ、乗務員はセンターの指示を受け、定点へ停車させます。
「煙検知システム」の開発過程では、列車火災によるくん焼煙走行を模擬した発煙(発煙筒を搭載した軌道モーターカーによる)を行い、システムの正常な作動を確認する試験も行いました。
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消火栓 |
列車火災模擬試験 |
一方、火災車両の消火には、「列車火災用水噴霧装置」が威力を発揮します。青函トンネル内には、北海道側(吉岡)と青森側(竜飛)の2ヵ所に定点が設けられており、火災が起こった時、定点の本坑側壁上部と下部および軌間中心部に設置された水・泡兼用のヘッド群から毎分5.5トンが放水され、消火します。
それまで長大トンネルの防災対策に深く寄与してきた当社ですが、このプロジェクトにおいて、世紀の海底鉄道トンネルにも能美防災の銘板が光輝いたと言えるでしょう。
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火災模擬試験 |
トンネル本坑内には、斜坑の階段を降りて入っていくのですが、本坑は海面下約140mに位置しているため、この昇り降りが辛く、かなり堪えたことを覚えています。とは言え、世紀のプロジェクトに参加できた経験は、言葉では表せないほどの大きな財産になりました。
煙検知試験でシステムが正常に作動した時は、関係者一同、歓喜の声を上げ、重責を無事果たしたことを喜び合いました。